毎日くだもの200グラムメールマガジン
□■ くだもの&健康ニュース Vol.231
■◇ 2021年8月20日(金)配信
こんにちは!
カラフルな果物を摂取して認知症の予防(文献紹介から)
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは下記です。
http://www.kudamono200.or.jp
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<<< 本日のメニュ− >>>
・ 季節の便り
・ くだものレシピ:リンゴ
・ くだもの広場:「令和2年度果物の消費に関する調査」(連載第2回)
・ 文献紹介:カラフルな果物の摂取で認知機能の低下抑制
・ 文学の中の果物:札幌の印象(岩野泡鳴)
・ くだものいちば
・ 編集部より
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■ 季節の便り
林檎くふて牡丹の前に死なん哉
− 正岡子規
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■ くだものレシピ:リンゴ
○ 林檎の豚肉巻き天ぷら
リンゴをごはんのおかずに
材料
リンゴ 1個、豚薄切り肉(豚バラ、豚肩、豚ロース) 300g、天
ぷら粉、塩胡椒
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
https://cookpad.com/recipe/3756263
○ 餃子の皮でりんごピザ
お料理初心者さんでもパパッと簡単に作れます。
材料
リンゴ 1/8個、餃子の皮(大判) 3枚、玉ねぎ 1/4個、ドライ
ソーセージ(またはベーコン、ウインナーなど) 少々、ピザソー
ス 大さじ1.5杯、ピザ用チーズ 30g、ドライバジル お好みで
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
https://cookpad.com/recipe/6775351
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■ くだもの広場:「令和2年度果物の消費に関する調査」(連載第2回)
前回に続いて令和2年度「果物の消費に関する調査」のうち、日
常の消費行動の続きを紹介します。
【果物の摂取理由】
果物の摂取理由は、「おいしく好きだから」が70.2%、「健康に
よいから」が56.7%、「旬や味覚を楽しめるからから」が50.5%と、
この3つが摂取理由の上位となっており、摂取理由の上位3つは前
年度と同じになっています。令和元年度と比べて「おいしく好きだ
から」が66.4%から3.8%増加しています。特徴が見られるのは、20
代、30代、40代の女性は、およそ3割が「美容に良いから」が摂取
理由となっており、女性全体で26.2%となっています。
【果物を毎日は摂らない理由】
果物を毎日は摂らない理由は、「他の食品に比べて値段が高いか
ら」が39.0%、「日持ちがせず買い置きができないから」が36.9%%、
「食べるまでに皮をむくなど手間がかかるから」が29.2%となって
おり、令和元年度と上位3位は同じとなっています。性別でみると、
女性は「他の食品に比べて値段が高いから」が男性に比べて顕著に
高くなっています。また、果物摂取量別でみると、200グラム以上
の層では、「太るといけないから」が200グラム未満の層に比べて
高くなっています。
【果物の摂取方法】
果物の摂取方法は、「そのままで」が93.2%と突出しており、次
に「ヨーグルトに入れて」が40.0%で、これに次ぐのは、フルーツ
ジュースとして、ジャムとしてが、ほぼ10%で、これ以外は、いず
れも10%を下回っています。特徴が見られるのは、「ヨーグルトに
入れて」が女性の20代で50%、40代、50代、60代の女性で45%近くあ
り、女性全体で44.2%と男性の35.3%を大きく上回っています。
【果物の摂取を増加できると思う方法】
果物の摂取を増加できると思う方法としては、「果汁(100%
ジュース)」が40.2%%、「カットフルーツ」が39.8%となっており、
令和元年度とほぼ同じ割合で上位2つが並んでいます。
【果物のイメージ】
果物のイメージは「おいしい」が76.3%、「甘い」が64.4%と、こ
の2つが高く、次は「季節を感じられる食品」が41.6%と続いてい
ます。性別でみると、季節を感じられる食品、ビタミンが多い、健
康によい、値段が高いの4項目が男性よりも15ポイント程度高く
なっています。特徴的なのは、20代の女性の77.0%が「甘い」と答
えており、突出した高さとなっています。
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■ 文献紹介:カラフルな果物の摂取で認知機能の低下抑制
高齢化社会、「認知症にだけはなりたくない」との思いが広がっ
ています。アメリカ、ハーバード大学の研究チームは、リンゴ、オ
レンジ、ベリー類などフラボノイドが豊富な果物などを毎日摂取し
ている人は、認知機能低下のリスクが20%低いと、「神経学」に発
表しました。
研究では、アメリカの長期大規模疫学研究である、看護師健康研
究(1984年〜2006年)に参加した女性49,493人と、医療専門職追跡
研究(1986年〜2002年)に参加した男性27,842人のデータを対象に
解析を行いました。
年齢やカロリー摂取量など種々の因子を調整してデータを解析し
た結果、フラボノイドを最も多く摂取していた人の集団は、最も少
なかった人の集団に比べて、認知機能低下のリスクが20%低いこと
が分かりました。
特に、フラボンの摂取が最も多かった人の集団は、最も少なかっ
た人の集団に比べて、リスクが38%も低くなりました。フラバノン
では36%、アントシアニンでは24%、それぞれ低くなりました。
以上の結果から研究者らは、調査されていない他のファイトケミ
カルが単独、あるいは相互的に働いている可能性はあるが、フラボ
ノイド、特にフラボンとアントシアニンが豊富なカラフルな食材は、
長期的な脳の健康維持のために試す価値があると述べています。
すでに、カラフルな果物などの摂取は、ガンや心臓病、免疫力向
上にも有効であることが明らかとなっていましたが、今回の研究で、
脳の健康維持にも有効なことが分かりました。
緑の果物には、キウイフルーツ、ライム、アボカドなどがありま
す。黄色の果物には、アンズ、オレンジ、モモ、マンゴー、ナシな
どがあります。赤い果物には、イチゴ、スイカ、サクランボ、ラズ
ベリー、ザクロ、クランベリー、リンゴなどがあります。紫の果物
には、ブラックベリー、ブルーベリー、ブドウ、プラム、レーズン、
イチジクなどがあります。
【文献】
Yeh, T-S. et al.: Long-term Dietary Flavonoid Intake and Subjective
Cognitive Decline in US Men and Women. Neurology, 2021
Jul 28. [doi: 10.1212/WNL.0000000000012454]
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■ 文学の中の果物:札幌の印象(岩野泡鳴)
放浪者は寧ろその他に注意するものがある、積雪に堪へる様に造
つた平家(ひらや)の棟つづき、停車場通りのアカシヤ街、枝葉は
幹に添つて箒の如く空天に逆立つ白楊樹(内地で云へばいてふの格、)
開拓者がところどころ道に切り残したアカダモ(ハル楡)の大木、
道ばたに植ゑ並べたイタヤもみぢの繁り。これらが、――繁華な
町通りにはあるわけでないが――影の如く、いつも行く者の心に
つき添つて離れない脈搏のゐげた、それを縫つて、田夫(でんぷ)
または田婦が、馬の脊に乗せた青物(茄子、胡瓜、西瓜、キヤベツ、
玉ねぎ、西洋かぼちや、栗、くるみ、林檎、唐もろこし、または、
大根)を呼び売りしてまはるのだ。(放浪者には、その百姓馬子
の呼び売りが最も意味深く新開地の市街を摘出する様に思はれた。)
渠、百姓馬子は速かに変遷する季節をこの静かな蔭の多い、外国
じみた市街に送り込む神の様だ。渠の荷に胡瓜、甜瓜(まくわ)、
茄子の多いときはまだ初めだが、短かい夏よやがて栗、くるみ、
ココアに変じ、おびただしい唐もろこしや林檎が甚だ少くなると、
直ぐ、漬つけ大根の洗はれたのが至るところの家根や木々にかかる。
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■ くだものいちば
今回は、神戸市中央卸売市場本場に入荷している果物を紹介しま
す。入荷量が多いのは、ナシ、モモ、ブドウ、スイカなどです。
[旬の果物と産地]
ウンシュウミカンは佐賀産です。
ニホンナシ(幸水、豊水、二十世紀)は石川、鳥取産です。
カキ(刀根早生)は奈良産です。
モモ(あかつき)は長野産です。
ネクタリン、プルーンは長野産です。
ブドウ(デラウェア、巨峰、ピオーネ、ベリーA、など)は山形、
長野、福岡、山梨、兵庫産です。
メロン(アールス、など)は静岡産です。
スイカは山形産です。
「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do
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■ 編集部より
地球温暖化や感染症の流行などで「働き方」が注目されていま
す。こうした中で果樹生産の生き甲斐や社会貢献などについて再
確認する必要があると思っています。次回、カナダ、ラロンドレ
ポートと、果樹生産の社会貢献について紹介します。(tnk)
新型コロナの感染拡大が止まりません。加えて、大雨による災害
も全国各地で発生しています。どうぞ、くれぐれも気を付けてお過
ごしくださいませ。 (EK)
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◆発 行◆
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