毎日くだもの200グラムメールマガジン
□■ くだもの&健康ニュース Vol.217
■◇ 2020年12月4日(金)配信
こんにちは!
メタボ患者はコロナ感染で重症化のリスク大。果物が豊富な
ダッシュ・ダイエットでメタボ予防
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは下記です。
http://www.kudamono200.or.jp
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<<< 本日のメニュ− >>>
・ 季節の便り
・ くだものレシピ:イチゴ
・ くだもの広場:食事バランスガイドと果物
・ 文献紹介:新型コロナ感染患者でメタボの人は死亡率などが高
い。予防策は。
・ 文学の中の果物:泣菫詩抄(薄田泣菫)
・ くだものいちば
・ 編集部より
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■ 季節の便り
順礼の道はかどらぬいちご哉
− 正岡子規
【用語】
順礼・巡礼:聖地や霊場を信者が参拝して巡ること。
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■ くだものレシピ:イチゴ
○ 前菜に いちごとモッツァレラの冷製パスタ
イタリア料理やフランス料理風 イチゴ×モッツァレラ×バルサ
ミコ。カプレーゼをイメージした、さっぱりおもてなしの一品。
材料(1人分)
イチゴ 3粒(45g)、ケンミン・ライスパスタ 40g、ベビーリー
フ 6g、塩、黒こしょう、バルサミコ酢、はちみつ、EX.V.オリー
ブオイル
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
https://cookpad.com/recipe/6056952
○ ミニサイズなクリチ&苺のオムレット
ホットケーキミックスで簡単オムレット 砂糖なしレシピなので
あっさり味です お好きなものをはさんで下さい
材料(3個分)
イチゴ 3粒、ホットケーキミックス 40g、卵 1個、牛乳30ml、サ
ラダ油、クリームチーズ、粉砂糖
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
https://cookpad.com/recipe/5203179
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■ くだもの広場:食事バランスガイドと果物
おじさん:ミカ、このメールマガジンの名前を知っているかい。
ミカ:当然よ。「くだもの&健康ニュース」でしょう。名前のとお
り、果物と健康について、いろいろな情報を提供しているメルマ
ガね。
おじさん:そうだ。今年で、2011年(平成23年7月)の創刊から200号
を超えて、たくさんの人に読んでもらっている。あっという間の
10年という感じもする。200号を迎えた節目の年でもあるので、
これを機会に果物と健康について、もう一度、おさらいをしてみ
ようと思うが、どうだろうか。
ミカ:それはいいと思うわ。10年間で変わったこともあると思うか
ら、新しいお話しもあるかもしれないわね。
おじさん:平成30年に「果物と健康FACT BOOK」の改訂版
が出されていて、果物と健康について色々な新しい情報がまとめ
られているので、この内容を元に、順番に紹介をしていこうと思
う。
最初に、食事バランスガイドと果物についてお話ししよう。食
事バランスガイドという言葉は聞いたことがあるかな。
ミカ:くるくる回るコマ(独楽)のような形をしていて、コマ(独楽)
の途中が輪切りになっているものね。
おじさん:一日の食事で、何をどれだけ食べたらよいかを分かりや
すくイラストで示したのもので、平成17年(2005年)に厚生労働省
と農林水産省で決めたものだ。コマ(独楽)の一番上の大きな輪か
ら順番に、主食、副菜、主菜と、少なくなっていってコマ(独楽)
の一番先端に、牛乳・乳製品と果物が並んでいる。1日に摂る
果物のおおよその量として2つ(SV:サービング)としていて、
およそ200グラム(可食部)になる。果物200グラムの目安としては、
みかん2個、りんご1個、かき1個、なし1個、ぶどう1房、もも1個
ぐらいだ。食事バランスガイドに沿ったバランスのよい食事の人
ほど、総死亡、循環器疾患による死亡のリスクが低いことが明ら
かになっていて、世界的にみても同じような報告が多数報告され
ている。
また、世界の食事指針でも、食事バランスの考え方は同様で、
各品目をバランスよくとることが重要で果物は欠くことのできな
い食品としている。1日当たりの摂取量について、例えば世界保
健機関(WHO)では果物・野菜を少なくとも400グラム、アメリ
カでは果物2.5カップ(1カップは240ml、生果では握りこぶし
大)、ドイツでは果物250グラム、オーストラリアでは果物少なく
とも300グラムなどを推奨している。
ミカ:バランスよく食事をすること、その中で、果物を1日200グラ
ム位摂ることが健康のために大切で、世界の国々でも同じように
指針で示されているということね。四季折々に、美味しい果物を
食べることができる日本なので、旬の美味しい果物を食べるとい
いわね。
おじさん:次回は、果物の摂取状況などを紹介しよう。
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■ 文献紹介:新型コロナ感染患者でメタボの人は死亡率などが高
い。予防策は。
アメリカ、テュレーン大学の研究チームは、新型コロナウイルス
(COVID-19)による入院患者のうち、メタボリックシンドロームの
人は、そうでない人に比べて死亡率やICU入院率、人工呼吸器使用
率、急性呼吸不全発症率が大幅に高いことが分かったと、「糖尿病
治療」に発表しました(文献1)。
アメリカのメタボリックシンドロームの診断基準は、高血圧、高
血糖、肥満、中性脂肪高値、HDLコレステロール低値の5つの状態の
うち少なくとも3つが併存する状態のことで、心血管疾患のリスク
を高めるとされています。
肥満、糖尿病、糖尿病前症、高血圧、コレステロール値の異常は、
新型コロナ感染患者の死亡事例の発生の増加を予測するものです。
これら疾患を多く持つ人ほど、結果は悪くなると予想されます。
メタボリックシンドロームで見られる根本的な炎症は、より深刻
なケースを引き起こす駆動体かもしれないと、研究者は語っていま
す。
ニューオーリンズがパンデミックのピークであった3月30日から4
月5日にテュレーン医療センターとユニバーシティ・メディカルセ
ンターに入院した新型コロナ患者287人を対象とし、その経過を観
察しました。対象者のうち85%が非ヒスパニック系黒人で、年齢の
中央値は61歳、女性が57%を占めていました。
共通して見られた症状は、高血圧(80%)、肥満(65%)、糖尿病
(54%)、低HDLコレステロール血症(39%)でした。
新型コロナ感染患者でメタボの人(約66%)、メタボでない人
(約34%)に分けて比較したところ、ICU入院率はメタボ患者56% vs
非メタボ患者 24%、人工呼吸器使用率はメタボ患者48% vs非メタボ
患者18%、急性呼吸不全発症率はメタボ患者37% vs非メタボ患者 11%
でした。
年齢・性別・人種・病院の場所その他の要因により結果を調整す
ると、メタボリックシンドロームの患者は非患者に比べて死亡率が
3.4倍も高くなりました。さらに、ICU入院率、人工呼吸器使用率、
急性呼吸不全発症率が約5倍でした。
メタボリックシンドロームを構成する要素1つだけを持つ場合に
は、死亡率に違いは見られなかったものの、肥満や糖尿病について
はICU入院リスクや人工呼吸器使用との関連がありました。
メタボリックシンドロームの人は年齢に関係なく新型コロナウイ
ルス感染を避けるために細心の注意を払うとともに、もし具合が悪
くなったら早急に受診すべきと、研究者は警告しています。
一方、アメリカ国立心肺血液研究所などが高血圧予防のために開
発した果物が豊富なダッシュ(DASH)ダイエットは、メタボ予防に
効果的です。本メルマガ184号(2019年6月21日)でも取り上げまし
た。その概略を紹介します。
ブラジル、サンタカタリーナ連邦大学の研究チームは、青年期の
食事に関するヒトを対象とした臨床試験のメタ解析を行った結果、
ダッシュ・ダイエットは、青年期のメタボの改善(血圧低下、太り
すぎ予防、肥満解消)に有益な効果をもたらすと、「ESPEN臨床栄
養」に発表しました(文献2)。ダッシュ・ダイエットでは、果物
を毎日、握り拳4〜5個の摂取を勧めています。
【文献】
1) Xie, J. et al.: Metabolic Syndrome and COVID-19 Mortality
Among Adult Black Patients in New Orleans. Diabetes Care,
online 2020 Aug 25. dc201714. (2020) [doi: 10.2337/dc20-1714.]
2) Paula Bricarello, L. et al.: Effects of the Dietary Approach
to Stop Hypertension (DASH) diet on blood pressure, overweight
and obesity in adolescents: A systematic review. Clin. Nutr.
ESPEN., 28: 1-11. (2018) [doi: 10.1016/j.clnesp.2018.09.003]
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■ 文学の中の果物:泣菫詩抄(薄田泣菫)
いちご
山家そだちの野苺(のいちご)が、
麥の穗も出る夏の朝、
熟(う)れて、摘まれて、送られて、
都の市に來てみれば、
朝も葉末の露はなし、
晝も小鳥の音は聞かず、
なんぼむかしがよかろかと、
西日のさした店先で、
娘のやうな息をして、
身の仕合せを泣いたとさ。
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■ くだものいちば
今回は、札幌市中央卸売市場に入荷している果物を紹介します。
入荷量が多いのは、ミカン、グレープフルーツ、リンゴ、カキ、イ
チゴ、バナナなどです。
[旬の果物と産地]
ウンシュウミカンは佐賀、和歌山、愛媛産です。
ネーブルオレンジはオーストラリア産です。
レモンはチリ産です。
グレープフルーツは南アフリカ産です。
リンゴ(ジョナギールド、ふじ、王林)は青森、福島、北海道産です。
セイヨウナシ(ラ・フランス)は山形産です。
カキ(富有、など)は奈良産です。
イチゴとちおとめ、あまおう、など)は宮城、福岡産です。
メロンは熊本産です。
スイカは熊本産です。
バナナはフィリピン、メキシコ産です。
パイナップルはフィリピン産です。
キウイフルーツはニュージーランド産です。
「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do
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■ 編集部より
クリスマスを前にイチゴが店頭を賑わしています。新型コロナウ
イルスに対抗するには、免疫機能を向上させる必要があります。新
型コロナ対策の論文はまだ少ないのですが、感染症予防に関する果
物の豊富な食事の有効性の証拠は十分に蓄積しています。果物を沢
山食べて、「正しく恐れる」ですね。(tnk)
新型コロナ感染の第3波が日本中を襲っています。首都圏をはじ
め各地で今年の春を上回る感染者で重症患者も多くなっています。
いよいよ本格的な冬がやってきますので、一人一人より一層の注意
をしましょう。 (EK)
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◆発 行◆
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