くだもの＆健康ニュース　Vol.２１１

毎日くだもの200グラムメールマガジン

□■　くだもの＆健康ニュース　Vol.２１１
■◇　２０２０年８月２８日（金）配信

こんにちは！
夏ばて防止は果物から。食物繊維やビタミンが摂れ、腸内細菌叢も
改善されます。
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう！
公式ホームページは下記です。
http://www.kudamono200.or.jp
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<<< 本日のメニュ− >>>

・　季節の便り
・　くだものレシピ：リンゴ
・　くだもの広場：ももについて紹介します。
・　文献紹介：地中海式ダイエットで健康的な老化：腸内細菌叢が改善
・　文学の中の果物：チロルの旅（岸田國士）
・　くだものいちば
・　編集部より

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■　季節の便り

　　はたこ屋に林檎くふ也蚊帳の中

　　　　−　正岡子規

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■　くだものレシピ：リンゴ

○　さんま カルパッチョ

　サンマを刺身以外で

材料
　リンゴ 1/3個、サンマ(刺身用) 1本、プルーン 4個、レタス 2枚、
バジル 6枚、オリーブオイル、など。

作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
https://cookpad.com/recipe/4075255

○　リンゴジュースで冷麺風素麺

　リンゴジュースを使うと不思議と冷麺のスープの味に。子ども食
べやすく夏にさっぱりと頂けます。

材料
　リンゴジュース 80ml、素麺 一束、醤油、白だし、酢、チューブ
しょうが、チューブにんにく、スイカ、など。

作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
https://cookpad.com/recipe/5229731

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■　くだもの広場：ももについて紹介します。

おじさん：今回は、ももの話しをしよう。ももというと、何を思い
浮かべるかな。

ミカ：う〜ん、やっぱり、昔話の「桃太郎」かな。誰でも知ってい
　る鬼退治のお話しを真っ先に思い浮かべるわ。

おじさん：みんな「桃太郎」が一番かもしれないね。桃から生まれ
　た桃太郎が活躍する代表的な昔話だからね。子供の時に「むかし
　むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが」で始まり、
　ワクワクしながら、お布団の中で眠くなる目をこすりながら、お
母さんからお話しを聞いた人も多いことだろう。今日は、残念な
がら桃太郎のお話しではなく、くだもののもものお話しだ。

ミカ：桃太郎のお話しもいいけど、甘くてジューシーでおいしいも
　ものお話しも是非、聞いてみたいな。

おじさん：ももの原産地は中国で欧州へは紀元前にシルクロードを
　通ってペルシア経由で伝わった。英語名の「Ｐｅａｃｈ」は、ペ
　ルシアが語源で、ラテン語のpersicum malum(ペルシアのりんご)
からきている。日本でも、縄文時代の遺跡から桃核が見つかって
おり、弥生時代には栽培種が伝来したようだ。その後、江戸時代
は「山城伏見、備前岡山、備後、紀州」が産地として文献に書か
れており、現在の主な産地と同じような場所で生産されるように
なった。明治時代には、現在の主要な品種となっている甘みの強
い水蜜桃系が輸入されて食用として全国に広まった。
　　平成30年産の収穫量は、全国では113,200ﾄﾝで、国内のくだも
　の種類の中では、ぶどうに次いで6番目に生産の多いくだものだ。
　県別の収穫量は、山梨県が第1位で39,400ﾄﾝ、全国の35%、第2位
　が福島県で24,200ﾄﾝ、全国の21%、第3位が長野県で13,200ﾄﾝ、全
　国の12%で、この上位3県で全体の68%を生産している。ちなみに、
　高級な桃で有名な清水白桃を生産している岡山県は、5,950ﾄﾝで
　和歌山県に次いで第6位となっている。
　　ももの特徴としては、皮の表面には毛茸(もうじ)が生えていて、
　果実は水分を多く含んでいて柔らかい。初夏を代表するくだもの
　としてお中元などで送られることも多い。生食用のほか、ジュー
　スやシロップ漬けとしても多く消費されていることが特徴だ。

ミカ：甘くて水分たっぷりのももは、暑い夏になくてはならないく
　だものだと思うわ。冷蔵庫で１〜２時間ほど冷やして、よりおい
　しく食べるといいわね。

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■　文献紹介：地中海式ダイエットで健康的な老化：腸内細菌叢が改善

　アイルランド、ユニバーシティカレッジコークの研究チームは、
果物などが豊富な地中海型ダイエットを高齢者が1年続けると、健
康的な加齢に関連する腸内細菌を増やすことができると、医学雑誌
「消化管」に発表しました。

　研究では、65-79歳の612人を対象に12カ月の介入を行い、介入前
後の腸内細菌を解析しました。対象者の半数（323人）は、12カ月
にわたって地中海式ダイエットを摂取しました。残りの289人は通
常の食事を継続しました。

　地中海式ダイエットは、果物、野菜、ナッツ、豆類、オリーブ油、
魚介類が豊富で、赤肉、飽和脂肪酸が少ないのが特徴です。介入群
の食事は高齢者向けに特化しました。

　地中海式ダイエットを12カ月続けた結果、健康な状態と要介護状
態の中間に位置し、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態の
改善と正の相関があり、炎症マーカーであるC反応性タンパク質、
インターロイキン-17などと負の相関がみられました。

　さらに地中海式ダイエットは、腸内細菌叢の有益な変化と関連し
ていました。細菌叢の多様性の低下を食い止め、有益な短鎖脂肪酸
を生産する細菌が増加し、特定の胆汁酸の生産に関与する細菌が減
少していました。

　こうした変化は、食物繊維、ビタミン、ミネラルの摂取量の増加
によるものと考えられました。

　本研究結果が、習慣的な食事を改善して腸内細菌叢を調整するこ
との実現可能性を裏付けており、これはより健康な加齢を促進する
と結論付けました。

【文献】
Ghosh, T.S. et al.: Mediterranean diet intervention alters

the gut microbiome in older people reducing frailty and improving

health status: the NU-AGE 1-year dietary intervention

across five European countries. Gut., 69: 1218-1228. (2020)

[DOI: 10.1136/gutjnl-2019-319654]

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■　文学の中の果物：チロルの旅（岸田國士）

ヴェロナ

　なるほど、………………………………。
　これがロメオとジュリエットの墓だな。大理石の棺には蓋がない。
名刺がいつぱい投げ込んである。
　シェイクスピイヤの胸像が黒い蔦の葉の間からのぞいてゐる。
　そこで、絵はがきを売つてゐる。

トレント

　こんどはダンテの立像だ。見てゐると頸が痛くなる。

　オースタリイ軍に殺されたイタリイの薬剤師を憂国の志士と呼ん
でゐる。

　――暑い。何といふ乾ききつた街（まち）だ。

ボルツァノ

　昨日まではボオツン。――南部チロルの古都。
　ホテルの食堂が暗い。

アルト・ボルツァノ

　高原の涼気を、まづ、胸いつぱいに吸ひ込む。
　××××夫人の山荘を訪れる。――だしぬけではおわかりになり
ますまい。この婦人は、東京で生れ、ロンドンで育ち、ウィーンと
パリで教育を受け、バヴァリヤの士官に嫁ぎ、やもめとなつて、こ
のチロルを永住の地に選んだのです。
「ほんとに、あたくし、日本が懐かしくつて……」
　それで、日本の子守唄を歌ひます。花咲爺の噺をおぼえてゐます。
それから……。
　――おや、どうしてそんな顔をなさるのです。

メラノ

　メラナアホフ、ブリストル、ベルヴュウ、サヴワ、パラス……。
　――よろしい、ホテルなら、もう取つてある。

　林檎はまだ小さく、葡萄はまだ硬い。

　アヂヂ川をさしはさむアスファルトの遊歩道路（プロムナアド）、
朝顔のやうな日傘の行列。
　音楽堂の「アイーダ」はアルプス猟歩兵聯隊の示威演奏。
　フランネルのズボンが大股に毛糸の頭巾（ポネエ）を追ひかける。

「御紹介いたします、こちらは、なんとかモンチ公爵夫人、こちら
は、なんとかスキイ伯爵」
　ウイ……ダア……シイ……ヤア……イエス……さやう、さやう、
こいつはたまらない。

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■　くだものいちば

　今回は、京都市中央卸売市場に入荷している果物を紹介します。
入荷量が多いのは、リンゴ、ナシ、ブドウ、スイカ、バナナなどで
す。

［旬の果物と産地］

ウンシュウミカンは長崎、和歌山産です。
ユズは京都、徳島産です。
スダチは徳島産です。
グレープフルーツは南アフリカ産です。

リンゴ（つがる）は長野産です。
ニホンナシ（豊水、など）は徳島、長野、富山産です。

モモ（川中島桃、など）は山梨、長野、福島産です。
スモモは山梨産です。

ブドウ（デラウェア、巨峰、マスカット・オブ・アレキサンドリア、
ピオーネ、など）は山形、山梨、福岡、長野、岡山、香川産です。

クリは愛媛産です。

メロン（アールス、など）は静岡、茨城、北海道産です。
スイカは長野産です。

バナナ、パイナップルはフィリピン産です。
キウイフルーツはニュージーランド産です。

「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do

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■　編集部より

　認知症を予防して健康的に歳を重ねるためには、食物繊維、ビタ
ミン、ミネラルが豊富な果物からですね。ヒト介入試験を基とした
本号で紹介した論文もそのことを支持しています。（tnk）

　８月も終わりに近いですが、東京では８月に入って最高気温は毎
日、一日も欠けることなく３０度を超えていました。そのうち、１
０日が猛暑日で３５度を超えました。ようやく、先週の日曜日(8/2
3)に３０度を下回りましたが、まだまだ、厳しい残暑が続きます。
新型コロナ感染防止と熱中症対策に、気を付けるようにしましょう。
(ＥＫ)

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◆発　行◆

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