毎日くだもの200グラムメールマガジン
□■ くだもの&健康ニュース Vol.198
■◇ 2020年1月31日(金)配信
こんにちは!
アスリートにも果物が豊富な食事が推奨されています(文献紹介から)。
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは下記です。
http://www.kudamono200.or.jp
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<<< 本日のメニュ− >>>
・ 季節の便り
・ くだものレシピ:キウイフルーツ
・ 文献紹介:植物ベースの食事はアスリートのパフォーマンスを高める
・ 文献紹介:低タンパク質・高炭水化物食が脳の老化予防に効果的!
沖縄の伝統食か?
・ 文学の中の果物:アラビヤンナイト 一、アラジンとふしぎな
ランプ(菊池寛)
・ くだものいちば
・ 編集部より
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■ 季節の便り
神の火や薄紅梅の夕まぐれ
− 正岡子規
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■ くだものレシピ:キウイフルーツ
○ キウイフルーツとブリの刺し身のパスタ
生パスタとブルーチーズドレッシングでブリの刺しのせてみました。
材料(1人分)
キウイフルーツ 5切れ、天然ブリ 大トロ121g、柚子 1切れ、ト
マトのフィットチーネ 110g、生パスタ トマトのフィットチーネ 1
10g、ブルーチーズドレッシング 小さじ2杯、オリーブオイル、マ
ダイのだし塩、ワインビネガー、白・黒コショウ、山椒の佃煮、黄
色いユズコショウ
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
https://cookpad.com/recipe/5078454
○ マンゴーとキウイフルーツのデザート
冷凍マンゴーを自然解凍して作ったデザートです。アイスクリー
ムとの相性も良く子供達も喜んで食べてくれました。
材料(1人分)
キウイフルーツ、冷凍マンゴー、アイスクリーム、生クリーム、
バームクーヘン、マンゴーソース
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
https://cookpad.com/recipe/5992892
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■ 文献紹介:植物ベースの食事はアスリートのパフォーマンスを高める
肉食フリーのテニス・チャンピオンのビーナス・ウィリアムズや、
フォーミュラワンのルイス・ハミルトン、アメリカンフットボール
(NFL)の選手デリック・モーガンなどが植物ベースの食事でパフ
ォーマンスを高めていることが広く知られています。そのため、多
くのアスリートが植物ベースの食事に注目しています。わが国でも
東京オリンピックが間近にせまり、栄養とスポーツについての関心
が高まっています。
今までの研究から、持久力のあるアスリートはアテローム性動脈
硬化症や心筋障害のリスクが平均よりも高いことが示唆されていま
した。アメリカ、バーナード医療センターの研究者らは、アスリー
トの健康と食事との関係について医科学論文を解析した結果、植物
ベースの食事が、アスリートの心臓の健康や持久力の回復に有益で
あるとの科学的証拠を「栄養素」に発表しました。
植物ベースの食事は、心血管系の健康の鍵であり、それは持続性
運動の選手に特に重要ですが、十分に訓練されたアスリートでも心
疾患のリスクが高い傾向にあることが見いだされました。
また、植物ベースの食事は、炭水化物が多いのが普通なため、パ
フォーマンスの向上に有利です。炭水化物は有酸素運動の主要なエ
ネルギー源であり、高炭水化物食の摂取は持久力を高めます。植物
ベースの食事が、血流を増やして組織への酸素供給を増やし、酸化
ストレスや炎症を減らすことで、アスリートのパフォーマンスと回
復力を押し上げます。
ところが、2016年の鉄人トライアスロン選手を対象にした研究で
は、1日1〜3時間運動する選手のための炭水化物推奨摂取量を満た
していた選手は半数以下であることが分かりました。
果物、野菜、穀物、豆類などを含む種類豊かな植物ベースの食事
には、持久力を高めるために必要なタンパク質、カルシウム、鉄分
などの栄養素のすべてが含まれています(完全な肉食フリーの菜食
主義食の場合は、ビタミンB12を補います)。
また、植物ベースの食事には、抗酸化物質が豊富に含まれている
ため、酸化ストレスの軽減にも役立ちます。さらに、炎症の指標が
減ることも示されています。
2017年の研究では、中高年の持続性サイクリストまたはランナー
の44%が冠動脈プラークを持つことが報告されていましたが、低脂
肪の植物ベースの食事は、プラークを軽減する最も効果的な食事パ
ターンのひとつです。
植物ベースの食事は、脂質異常症や高血圧、肥満、糖尿病などの
他の動脈硬化のリスク因子にも有益です。
以上の結果から、植物ベースの食事は、持久力を必要とするアス
リートに安全性とパフォーマンスを高めると結論付けられました。
そのため、「アスリートが果物などが豊富な植物ベースの食事に
移行するのは不思議なことではない」と研究者は述べています。
【文献】
Barnard, N.D. et al.: Plant-Based Diets for Cardiovascular S
afety and Performance in Endurance Sports. Nutrients, 2019,
11, 130 (2019) https://doi.org/10.3390/nu11010130
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■ 文献紹介:低タンパク質・高炭水化物食が脳の老化予防に効果的!
沖縄の伝統食か?
現在のところ、認知症に有効な薬はありません。症状の進行を遅
くすることはできますが、止めることはできないため、世界中の研
究者が認知症の研究に取り組んでいます。最先端の栄養と脳の研究
では、食生活が脳の加齢に影響することが明らかになり始めていま
す。オーストラリア、シドニー大学の研究チームは、低タンパク
質・高炭水化物の食事が長寿と脳の健康のカギになると、「セルレ
ポート」に発表しました。
マウスを用いた研究では、低タンパク質・高炭水化物食の自由
(無制限)摂取が、カロリー制限と同様に脳への保護効果を持つこ
とを初めて示しました。カロリー制限食の長寿効果はよく知られて
いるものの、現代の人間が実践し続けるのは難しいことも明らかと
なっているため、注目を集めています。
実験では、食事と脳の関係を評価するために、学習と記憶をつか
さどる脳の領域・海馬に注目しました。海馬は、アルツハイマーの
ような神経変性疾患で最初に悪化する部分です。
研究の結果、カロリー制限食も低タンパク質・高炭水化物食も寿
命を延ばし、加齢に伴う老化を改善しました。また、どちらの食事
も海馬のサイトカインなどRNA発現を改善しました。
今回の実験で、カロリーを厳格に制限したときにみられる記憶に
関与する脳の領域において、低タンパク質・高炭水化物食でも同様
の遺伝子変化を再現することができました。
マウスなどのげっ歯類の神経変性疾患の発症を遅らせる最も強力
な食事法としてカロリー制限の研究は100年近く前からありました。
しかし、食べ物が非常に自由に手に入る西洋諸国では、大部分の人
がカロリー制限に苦労しています。
一方、低タンパク質・高炭水化物食は決して新しい食事形態では
なく、沖縄や地中海沿岸には、このような食文化が古くからあるこ
とが知られています。沖縄の伝統的な食事は、タンパク質は、総エ
ネルギーの9%程度で、今回の動物実験の結果と同じレベルです。そ
してタンパク源は脂肪分の少ない魚や大豆などであり、牛肉は非常
に少量であると、研究者は述べています。
【文献】
Wahl, D. et al.: Comparing the Effects of Low-Protein and
High-Carbohydrate Diets and Caloric Restriction on Brain Aging
in Mice. Cell Rep., 25: 2234-2243.e6 (2018)
[doi: 10.1016/j.celrep.2018.10.070]
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■ 文学の中の果物:アラビヤンナイト 一、アラジンとふしぎな
ランプ(菊池寛)
アラジンは、まほう使の言った通りにおりて行きました。何もか
も、まほう使が言った通りのものがありました。アラジンは三つの
大広間と果物畠を通りぬけて、ランプのあるところまで来ました。
そこで、ランプをとって油を捨てて、だいじにふところにしまって
から、あたりを見まわしました。
アラジンは、ゆめにさえこんな見事な果物畠は見たことがありま
せんでした。なっている果物がいろいろさまざまの美しい色をして
いて、まるでそこら一面、にじが立ちこめたように見えるのです。
すきとおって水晶(すいしょう)のようなのもありました。まっ赤
(か)な色をしていて、ぱちぱちと火花をちらしているのもありま
した。そのほか緑、青、むらさき、だいだい色なんどで、葉はみん
な金と銀とでできていました。この果物は、ほんとうはダイヤモン
ドや、ルビーや、エメラルドや、サファイヤなどという宝石(ほう
せき)だったのですが、アラジンには気がつきませんでした。けれ
ども、あんまり見事だったものですから、帰りにこの果物をとって、
ポケットに入れておきました。
アラジンがやっと石段の下までたどりついた時、地の上では、ま
ほう使が一心に下の方を見つめて待っていました。そしてアラジン
が石段をのぼりかけると、
「早く、ランプをおよこし。」と言って、手をのばしました。
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■ くだものいちば
今回は、神戸市中央卸売市場本場に入荷している果物を紹介しま
す。入荷量が多いのは、ミカン、イヨカン、リンゴ、イチゴなどで
す。国産のキウイフルーツは愛媛産です。
[旬の果物と産地]
ウンシュウミカンは和歌山、徳島、愛媛産です。
イヨカンは愛媛産です。
ネーブルオレンジは広島産、ハッサクは香川産、ポンカンは愛媛産、
デコポン(しらぬひ)は大分産です。
リンゴ(ジョナゴールド、ふじ、王林)は青森産です。
イチゴ(ほのか、あまおう、など)は熊本、福岡産です。
メロン(アールス、など)は静岡産です。
キウイフルーツは愛媛産です。
「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do
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■ 編集部より
近年の医科学研究の進歩はめざましく、あちらこちらで大きな論
争が巻き起こっています。そんな中で、今までの常識が多々覆って
います。科学的証拠にこだわりながら大局を見失わないことが大切
と思っています。(tnk)
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◆発 行◆
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