毎日くだもの200グラムメールマガジン
□■ くだもの&健康ニュース Vol.186
■◇ 2019年7月19日(金)配信
こんにちは!
今号では、「アメリカ医師会雑誌(JAMA)内科学」に掲載された
「医者は栄養学の知識が必要」を紹介しています。
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毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは下記です。
http://www.kudamono200.or.jp
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<<< 本日のメニュ− >>>
・ 季節の便り
・ くだものレシピ:ナシ
・ 文献紹介: 医師には栄養教育が必要
・ 第14回食育推進全国大会に出展しました
・ 文学の中の果物:迷信と宗教(井上円了)
・ くだものいちば
・ 編集部より
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■ 季節の便り
極上々あわ雪と記す梨の札
− 正岡子規
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■ くだものレシピ:ナシ
○ 揚げなしの梨ロールカツ
油で揚げないので、ヘルシーにできます!
材料 (4人分)
梨 1個、豚ももスライス 12枚、大葉 4枚、ミニトマト8個、しし
唐 12本、塩こしょう、小麦粉、溶き卵、パン粉、など
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
https://cookpad.com/recipe/5337998
○ お魚と梨の挟み焼き
梨と魚を交互に並べて焼きます。簡単なのに手が込んでる風
材料(4人分)
梨 1/2個、好みの魚 4切れ、醤油 大さじ1杯、酒 大さじ1杯、み
りん 大さじ1杯
作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。
https://cookpad.com/recipe/5535903
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■ 文献紹介: 医師には栄養教育が必要
最先端の臨床栄養学では、果物の摂取量が多いダッシュ(DASH)
ダイエットなどが推奨されていますが、わが国では、「果物は糖尿
病に悪い」など、誤った説が流布しています。臨床栄養学の先進
国であるアメリカの2018年の調査でも、61%の内科医がほとんど栄
養の訓練を受けたことがないと回答しました。
アメリカ、ジョージワシントン大学の医学部でも教えている「責
任ある医学のための医師会(用語解説)」の会長であるニール・
バーナード医師が、栄養学の知識は現代の医師にとって必須である
と、「アメリカ医師会雑誌(JAMA)内科学」のオンライン版(7月
1日)に発表しました。
バーナード医師は、肥満、糖尿病、心疾患、ガンは、不健康な食
事が原因で発症するが、多くの医師はこの問題に向き合うだけの知
識を欠いていると述べています。
論文の中で、合併症を患った糖尿病患者で、足の感染症で入院し
た人のことを回想しています。バーナード医師は、十分な食事の変
更によって、インスリン抵抗性と糖尿病を改善でき、時には消失す
ると担当医に述べましたが、担当医は患者に足の切断を推奨しまし
た。
2型糖尿病の原因は肥満やインスリン抵抗性につながる日常的な
食品の選択にありますが、多くの医師は、食事改善の議論をするこ
となく、切断の診断をくだします。
また、心臓病の合併症患者には、食事療法は重要ではないと、多
くの医師は理解しています。さらに、乳ガン患者に対して、大豆製
品はガンのリスクを高めると誤って伝えた医師もいました。真実は
逆であるにもかかわらずです。
しかし、医師が患者の栄養や食事に興味がないことを示唆するも
のではありません。94%の内勤医は、食事の重要性を認識しており、
栄養カウンセリングを診察の一部に含めるべきだと感じています。
にもかかわらず、わずか14%しかそのための訓練を受けていません
でした。
バーナード医師は、(ダッシュ・ダイエットなどのような)果物、
野菜、全粒穀物、豆の豊富な食事は、心疾患、高血圧、糖尿病、ガ
ンの予防になることが多くの研究で示されていると述べています。
しかし、アメリカの成人のわずか9.3%しか、野菜の推奨量を満たし
ておらず、果物も12.2%に過ぎないと警告しています。ここで、注
意が必要なのは、機能性食品を推薦していないことです。
バーナード医師は、栄養についての知識の欠如に対処する5段階
の方法を提案しています。
1)栄養学をすべての医師の卒後医学教育の一部に含める。
2)医師が登録栄養士と共に作業する。
3)電子カルテに栄養学的な疑問や覚書を書き込めるようにする。
4)医師は役割モデルとして健康的な食生活を実践する。
5)医療コミュニティが病院や学校などにおいて健康的な食環境を
サポートする、です。
同時に、医学界は患者の利益のために最先端の栄養学の知識を利
用するように要請しています。
一方、アメリカの立法者も、医師に対する栄養教育を求めていま
す。先月、ワシントンDCでは、医師、看護師、および医師のアシス
タントのための栄養に関する継続教育を推奨する法案を発表しまし
た。ニューヨークでも同様の法律を導入しているとのことです。
【用語解説】
責任ある医学のための医師会
1985年に設立された、「責任ある医学のための医師会」は、予防
医学を推進し、臨床研究を行い、そして教育と研究における倫理と、
有効性に関するより高い基準を奨励する非営利団体です。
【文献】
Barnard, N.D. : Ignorance of Nutrition Is No Longer Defensible.
JAMA Intern Med., Online Jul 1. (2019)
[doi: 10.1001/jamainternmed.2019.2273]
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■ 第14回食育推進全国大会に出展しました
6月29日(土)、6月30日(日)の2日間にわたって、山梨県甲
府市にある「アイメッセ山梨」において第14回食育推進全国大会
が開催され、中央果実協会もブース出展をしました。
会場は、大きな体育館4つ分くらいありそうな大展示場をメイン
会場として、行政機関、学校、企業、各種団体など140の様々な
ブースが並びました。梅雨の時期でしたが、幸い、晴れたり曇った
りの天候に恵まれたこともあり、多くの家族連れが訪れ、各ブース
の展示をはじめ、クイズやアンケートで大賑わいでした。
会場に来られた方々は、「食」に関する関心が非常に高く、当協
会のブースでも、クイズに熱心にお答えしてくださる方、パネル展
示の内容説明に聞き入ってくださる方がたくさんおられました。ま
た、クイズにお答えいただいた方々に「毎日くだもの200グラ
ム」推進の缶バッジをプレゼントし、特にお子さんたちに大好評で
した。
他のブースでは、様々な食材の試食、試飲があったり、自ら調理
をするブースやお箸を使って決まった時間内にいくつ豆をつまめる
かのゲームをするブースなど、それぞれのブースが工夫をこらして、
食育や食べることの大切さをアピールしていました。また、初日は
女優の石田ひかりさんのトークショウ、二日目はさかなクンのお話
しが、大展示場内のイベントホールで開催され大盛況でした。
来年は愛知県で開催が予定されていますが、愛知県は、来年の食
育推進全国大会に向けてPRするための出展をして、東京から甲府
を経由して名古屋へ通じるリニア新幹線のPRと合わせて展示し、
多くの人の関心をひいていました。
中央果実協会は、次の大きなイベントとして、秋に東京池袋で開
催される「実りのフェスティバル」に、例年どおり参加する予定で
す。是非、皆様の来場をお待ちしております。
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■ 文学の中の果物:迷信と宗教(井上円了)
第二一段 東京の迷信
東京の迷信はなかなか盛んなもので、縁起ということが最もやか
ましい。まずその一例を挙ぐれば、スルという語を嫌ってアタリと
いう。例えば、硯(すずり)箱をアタリ箱といい、すりこぎをアタ
リギといい、すりばちをアタリバチといい、鯣(するめ)をアタリ
メというの類である。また、ハタキをサイワイといい、梨をアリノ
ミといい、猿をエテというも、みな縁起のよきを望むためである。
また、東京人は茶を嫌うことはなはだしい。年始の贈り物に茶をや
ったならば、縁起が悪いとて御禳いをするほどである。これは、茶
は葬式の贈り物ということから嫌うのである。今一つは、人を茶に
するということからも嫌われる。そこで茶のことをデバナという。
また、東京にては電話の番号までに縁起がやかましい。その中に
一般に嫌われるのは四九八九、これは四苦八苦、三七八六、これは
みな病む、三七四二、これはみな死に、四二七九、これは死に泣く
というので、嫌われるそうだ。むかし哲学館で電話を願い出たとき
に、ほかの番号は他に取られた後で、ただ残っているのは四四四で
あった。この番号はだれも嫌って断るとのことで、哲学館は縁起を
構わぬからその番号を取ることにした。
人相、家相、八卦(はっけ)、方位、日の吉凶なども、東京人が
最も信仰しているようだ。また、御鬮(みくじ)などもなかなか滑
稽(こっけい)である。もっとも、この話は下等の無教育のもので
はあるが、神社仏閣の御鬮を探るに、はじめに賽銭(さいせん)一
銭を投じて大凶という鬮が出ると、さらに二銭を投じて再び探る。
もし、なお凶が出るとさらに三銭を投ず。次第次第に金高を多くし
て、大吉の出るまで御鬮を探るそうである。
先年、某新聞に見えたが、ある商店の小僧が主人の金を盗み、自
ら発覚せんことを恐れ、深川の成田山に参詣(さんけい)して、一
心に発覚せぬようにと祈っていたそうだが、神仏を愚弄するもここ
に至って極まれりといわねばならぬ。
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■ くだものいちば
今回は、鹿児島市中央卸売市場に入荷している果物を紹介します。
入荷量が多いのは、スイカ、リンゴ、ミカン、メロン、バナナなど
です。スイカやミカンは地元、鹿児島産です。
[旬の果物と産地]
ウンシュウミカンは鹿児島産です。
レモンはチリ産です。
バレンシアオレンジはアメリカ産です。
グレープフルーツは南アフリカ産です。
リンゴ(ジョナゴールド、ふじ)は青森産です。
ブドウ(デラウェア、巨峰、ピオーネ、など)は宮崎、福岡産です。
モモ(白鳳、など)は熊本産です。
スモモは佐賀産です。
サクランボは北海道産です。
メロン(アールス、タカミ、など)は鹿児島、茨城、青森産です。
スイカは鹿児島産です。
バナナ、パイナップルはフィリピン産です。
キウイフルーツはニュージーランド産です。
「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。
https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do
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■ 編集部より
1974年にカナダ、ラロンド厚生大臣が、健康の維持・増進には、
医療だけでなく食生活など生活習慣の改善が重要と報告して以来、
ヒトを対象とした研究が急速に進展してきました。しかし、臨床栄
養学の先進国であるアメリカでも十分に浸透していないことが明ら
かとなりました。道のりの遠さを感じています。(tnk)
東北、関東東海などでは、低温が続き、日照も極端に少なくなっ
ています。東京では、平成5年の大冷害の時に並んで、7月に8日
間連続で気温が25度を下回ったということです。もうしばらく、
梅雨が続くようですが、農作物の管理、体調の管理に気を付けまし
ょう。(EK)
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◆発 行◆
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